※こちらの内容は社名変更前の内容を含みます。株式会社クオーターバック(QB)は、「株式会社ren」に社名変更いたしました。
※プレイフルリーダーズとは
モックンとてっちゃんの2人が主宰するプログラム。 対面のワークと、オンライン上でのグループワークを通じて、参加者、そして自分自身が熱狂しPLAYFULな場にしていく、そんな場を作るための理論と実践の機会を学びます。プレイフルリーダーズに関する情報はこちらのURLからご覧いただけます。
https://playfullearner.notion.site/PLAYFUL-LEADERS-dc76d2eeedb14a898a373865f1f49c58
場は、みんなでつくるもの
イベントには僕を含め10名の方々が参加しました。
はじまりは、ファシリテーターの2人と参加者全員が車座になるところから。 参加者の様子を見渡しながら、てっちゃんが最初の声掛けをします。
それに対して、モックンも、

モックン
とあいづちを打っていました。
ファシリテーターというと、”場を仕切る人/場を中心となってまわす人”と思いがち、思われがち。
かく言う僕も、ファシリをする際「自分がなんとかしなきゃ!」と肩に力が入ってしまうことがあります。
その場にいるみんなが、場への責任をちょっとずつ持つ。そう声を掛けられると、自ずと場に対する自分の向き合い方が定まります。
イベントの大枠の説明後、名前やイベントに期待することなどを画用紙に書いていく時間に。色とりどりの画用紙とペンから、自分が好きなものを選びます。
面白かったのは、「この場に導いてくれたご縁を3つ書いてください」というお題。
「参加した理由を書いてください」と問われたなら、スラスラ書けたかもしれませんが、「ご縁」となると、難易度があがります。あまり日常では使わない言葉で問われたことで、脳が活性化しはじめます。
グループに分かれて書いた内容を共有した後、画用紙を地面に置いて、歩き回りながら、みんなで観察!
目の動かし方が変わったり、身体的な動きが入ったりするだけで、新鮮な気分に。
その後、「書いてある内容に共感する、というところに集まってください!」との声掛けがあり、参加者がゾロゾロと移動。参加者からは、「人との物理的距離が縮まることで、心の距離も近くなった気がする!」との声もありました。
息ぴったりな2人による、コーリード
ファシリをする2人の様子は、まるで漫才を見ているかのよう。参加者の様子や場の雰囲気を見ながら、

モックン

てっちゃん

モックン

てっちゃん
とライブ感たっぷりな展開です。こうした1人ではなく、2人以上で協力しながら進めていくことを、コーリードと呼ぶようです。
自然体で軽やかな2人の様子を見て、参加者も思わず笑顔に。場の温度も心地よく温まっていくのを感じました。
心が動く、声掛けのちから
イベントは、いくつかのワークで構成されていました。特に盛り上がったのは、レゴ®️を使ったワークです。制限時間内に、2グループのうちどちらがより高くレゴ®️を積み上げることができるかを競います。
土曜日の夜7時に、その日に知り合った参加者同士がチームを組み、レゴ®️を積み上げるというのはユニークな光景。
でも、それ以上にユニークだったのはモックンとてっちゃんの声掛けです。
陽気なトーンで、

てっちゃん

モックン
天井までは3~4mくらいあったので、冷静に考えるとかなり難易度が高い。でも、前向きな声掛けのおかげか「たしかに、いけるかもしれない!!」と気合いが入ります。
結果的に、対決は大白熱!惜しくも天井には届きませんでしたが、参加者の身長をゆうに超える高層タワーが出来上がりました。
後で分かったのですが、声掛けにも2人の意図が!
2人は、言葉を通じて
「できるかもしれない!大丈夫そうだ!」と
参加者をモチベートしてくれていたのです。
例えば、落ち着いたトーンで
「倒れちゃうかもしれないけど、頑張ってください!」
「できる範囲でいいので頑張ってください!」
と言われていたとしたら、どうでしょう。
声掛け次第では、対決は盛り上がっていなかったかもしれないし、レゴ®️は高く積み上がっていなかったかもしれない。
声掛け以外にも、気持ちをあおるアップテンポな音楽、レゴ®️を高く積むための戦略や、感じたことを思わず書き残したくなる巨大なロール紙など、ワークを盛り上げるための仕掛けは、張り巡らされていました。
見立てができていれば、道のりは自由
ファシリテーションの世界では、“場は水もの”という言葉がよく出てきます。どれだけ準備や想定をしても、実際にやってみないとわからないという意味です。僕自身、この言葉に何度も勇気づけられ、一方で怖さも感じてきました。このことを2人にも聞いてみました。

モックン

てっちゃん
場と参加者のことを信じる
たくさんの工夫と仕掛けが張り巡らされていた3時間半。各ワークの前後やイベント終盤には、”意図びらき”と称して、ワークや声掛けなどの意図を、一つひとつ明かしてくれる贅沢な時間も。
意図を知るたびに、僕は「なるほど」と唸り続けました。
モックンとてっちゃんの話を聞くうちに、一挙手一投足すべてに意図を感じてくる。まさに意図の沼。
不思議だったのは、仕組まれた2人の意図によって「手のひらのうえで踊らされていた」と不快な気持ちを全く感じなかったことです。
あえて言うなら、2人は「この場で起こることや参加者のことを信じている」ように感じました。
「参加者はそれぞれに学びを持ち帰ってくれる。予定外のことが起きても、それが必ずいい体験になる。」
そんな意志を感じました。
「ファシリテーションってなんだろう」
僕がずっと持ち続けているこの問い。絶対的な答えはなく、定義は人によって異なります。現時点での、僕なりの解釈を置くとすれば、「一緒にいる人や場の温度をあげること」。
きっとその手段は、声のトーンでも、声掛けの内容でも、ワークの内容でも、備品の種類でも、なんでもいいのだと思います。
大事なのは、そこに見立てと意図があるのか。そして、場や参加者を信じることができるか。
緻密で大胆なプレイフルな時間を通して、そんなことを思いました。
初対面のメンバーも多い中、3時間半後にはこんなに笑顔に!とってもプレイフルな時間でした!
てっちゃん