「哲学」の言語化から始まった、スクール事業立ち上げ支援

  • 事業デザイン
  • コミュニケーションデザイン

プロジェクト概要

映像制作会社ドローイングアンドマニュアルが2026年に立ち上げたスクール事業「TILL」において、事業デザインの伴走支援を行いました。TILLは「個性のある映像クリエイターが育ちにくい」という業界課題の解決を掲げた、挑戦的な事業。技術習得型スクールとは異なり、“クリエイター一人ひとりの作風や映像哲学そのものを育む”という独自の方針を持っています。renでは、講師陣へのディープインタビューを通じてドローイングアンドマニュアルにある映像哲学を抽出し、言語化。事業コンセプトの立案から事業設計、Webサイト制作、事業実装まで、一貫して支援しています。

before

●技術を習得したものの、自分らしさが確立できていない映像制作者が社会的に多い
彼らは価格競争に巻き込まれやすく、思いを持っていてもこのままでは生き残れない

●講師となる自社の映像ディレクターたちはふだん別々に仕事をしているため、互いにどんな哲学を持って仕事をしているかを知らない

after

●成長途上にある映像制作者たちが、制作における自分の哲学を見つける環境を、スクールという形で用意することができた

●プロジェクトを通じてメンバーそれぞれの哲学を抽出・言語化し共有することで、互いの個人哲学を理解するとともに、組織に共通する哲学を見出すこともできた

client info

ドローイングアンドマニュアル株式会社

“Good Vibration.”を合言葉に人の感情を動かし、ブランドと社会の関係をデザインする映像制作会社。生み出す作品は国内外で高く評価され、多くのクライアントやクリエイターから期待を集めている。

プロジェクトの始まり

ドローイングアンドマニュアルでは、新たな事業としてスクール事業の立ち上げを考えていました。
機材性能やソフトウェアの発達により、多くの人が一定のレベルの映像を作ることができるようになった反面、その映像はすでにある映像を技術で模倣したものに留まることも多く、次第に「ふつうの映像制作者が作ったふつうの映像」が社会にあふれるようになってしまいました。
この状況は、映像制作者にとっても良いことではありません。価格競争を引き起こし、志高くこの業界に入った制作者が仕事を継続できないということにもつながってしまいます。

そこで、ドローイングアンドマニュアルが設定したスクール事業のコンセプトが「技術ではなく、哲学を教える学校」。
しかし講師となる社内の映像ディレクターたちも、自分の映像哲学を言語化したことがありませんでした。
また互いの哲学について知ろうとしても、「社内の関係性」が阻害要因となって、個人の深いところにある思いや考えが引き出しづらいという課題を抱えていました。

renのアプローチ

はじめに、ドローイングアンドマニュアルの社内に散らばる「映像ディレクターたちの哲学」を言語化して、一か所に集めるところからスタートしました。
renの拠点 SNAPにある全面ホワイトボードのセッションルームを使い、ファシリテーターの問いを通じて、一人ひとりの思いや考えを引き出していきます。一人の映像ディレクターにつき90分程度のセッションを、計6人へ実施。部屋の壁面がすべてびっしり埋まるほど情報を引き出し、共通する部分や、個人が大切にしている部分を明らかにしていきました。

そして、「哲学は座学だけで身につくものなのか?」という問いからディスカッションを展開。その結果、一人ひとりのクリエイティブ・コア(ものづくりの哲学)を時間をかけて掘り起こしていく、100日間の伴走支援型スクール『TILL』が誕生しました。

6人の映像ディレクターたちの考えが描かれた圧巻の空間。
100日間という期間をかけてじっくり自分と向き合い、クリエイティブ・コアを形成する企画に。

プロジェクトを経て

受講生募集告知を行ったところ、当初想定していた30名を大きく上回る60名以上からの応募が。セレクションを行うとともに定員を10名増員し、40名の受講生が切磋琢磨しながら学ぶスクールをスタートさせることができました。
プランニングの過程では「スクールの質は講師の質だけでなく、受講生の質も大切だ」という意見が出ていたので、定員を大きく超える希望者の中からセレクションができたのは、理想的な展開となりました。
言語化セッションで高まった社内の熱が企画に伝わり、それが多くの意欲的な映像制作者に届いた結果だと思っています。

また、哲学の言語化を行う過程で、講師役となるディレクター陣のスクール事業へのモチベーションも高まり、プロセスにおいても熱量の高い場づくりに貢献できたと考えています。

講師陣も事業デザインのプロセスに関与しているので、事業理解度や熱量も自然に高まっていった。
全国津々浦々から集まった受講生たち。九州から1日かけて車で駆け付けた方も。

プロジェクトチーム

CLIENT
ドローイングアンドマニュアル株式会社
PRODUCER / CREATIVE DIRECTOR
森泉 藍
PLANNER / BRANDING FACILITATOR
山田 裕一
WEB DESIGNER
斉藤 静夏
WEB DIRECTOR / FRONTEND ENGINEER
早川 孝仁(POWER Inc.)
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