QBは、また一緒に仕事をしたくなる“台東区のおもしろ集団”(前編)

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※こちらの内容は社名変更前の内容を含みます。株式会社クオーターバック(QB)は、「株式会社ren」に社名変更いたしました。

この企画では、クオーターバック(以下、QB)が展開するブランドデザイン事業・コミュニケーションデザイン事業について、実際にサービスを利用した方々の声を紹介しています。 今回登場するのは、台東区役所職員の柳澤さん、紫冨田さん、佐藤さんです(以下敬称略)。QBは、御三方とともに、台東区産業フェア2023の企画・運営を実施。 今回のインタビューでは、プロジェクトリーダーを務めたQBメンバーの松井がインタビュアーとして、QBとの出会いや一緒に仕事をする中で感じたQBの魅力などをお聞きしました。全3編となるインタビュー記事です。ぜひ、ご一読ください。

産業フェア2023とは

ものづくりのまち・台東区を拠点に活動する事業者の商品、サービスの魅力を実際に見て、触れて、つながることができる見本市です。

左から、台東区役所職員の柳澤さん・佐藤さん・紫冨田さん。手前は、インタビュアーの松井

ーみなさんとQBとの最初の出会いは?

柳澤)はい、最初の出会いは、台東区産業フェア2023のプロポーザルですね。台東区役所の中には、QBのことを知っているメンバーが何人かいたようですが、私たちはプロポーザルの一環でプレゼンしていただいた時が初めてでした。

紫冨田)プレゼン当日、QBの担当者さんが松葉杖姿で登場したのを、すごく覚えています(笑)

ーそうでしたね(笑)「怪我をしているけれど、どうしても行きたい!」と本人の熱量が高くて、それならとお任せしたんです。松葉杖姿以外で、QBへの第一印象も聞きたいです(笑)

柳澤)提案内容が独特でしたね。
通常だと当該年度の展示会をメインに、それをどのように実施するかという提案が多いんです。一方でQBの提案は「台東区産業ゼミ」のアイディアなど、産業フェア当日以外の過程を考えた内容でした。また、運営側と出展者、出展者同士のコミュニケーションに重きが置かれていました。「産業フェアに関わる人同士のコミュニケーションの機会をいかにつくり、そこで生まれたつながりを当該年度以降にどう繋げていくか」という、長い目でみた提案が斬新でしたね。

提案書から一部抜粋。産業フェアを従来の「運営事務局がサービスとしてフェアを提供する」形から「事業者と運営事務局が一緒にフェアをつくりあげていく」形への変化を実現するために、学び合いと交流をテーマとした「台東区産業ゼミ」を全5回開催した

紫冨田)区役所が行うプロポーザルなので、仕様書の内容もきちっと固まっていますし、審査項目も明確に一つひとつ定められています。そうなると、どの候補者さんの提案も、どうしても似たものが多くなります。
フェア当日に向けてどんな広報をするか・どう集客するかに差異化の焦点が当たりがちな中で「複数年かけて産業フェア自体を育てる」というQBの提案は新しかったです。

実際に行われた台東区産業ゼミの様子。QBは、「複数年かけて産業フェア自体を育んでいく仕組みづくり」を提案し、運営側と出展者、出展者同士のつながりを強化していくことを目指した

ー2023年度のフェアを開催すること以外に着目することは、社内でも議論した点です。

紫冨田)2023年度の産業フェアをどうやるかよりも「これから先どんな産業フェアにしていきたいか」について、提案書の冒頭10〜15ページほどが割かれていました。
「産業フェアを育て、台東区内から活躍する事業者をどんどん輩出しましょう」という提案は嬉しかったですね。

柳澤)実は2022年度の産業フェア終了後、出展者に感想を聞きに行った際に「出展者同士の交流やつながりづくりにとてもニーズがある」と掴んでいました。とはいえ、行政として、それをどう叶えるかには頭を悩ませていた。なので、QBの提案はぴったりでした。

ーニーズに応えられる提案でよかったです!

柳澤)でも、「これって本当にできるのかな?」という不安な気持ちもありました。期待と不安が半々くらい。今思えば、不安のほうが大きかったかもしれない。

紫冨田)台東区産業フェアのことを展示会と銘打っている以上、多くのバイヤーに来ていただいて、出展者との成約率を上げるという至上命題があります。なので、交流やつながりづくりに重きを置いていたQBの提案には私も不安がありました。
とはいえ、バイヤー招致や産業フェア当日の集客などは、QBだけでなく区役所や他の方々の力をかりながらクリアできる部分でもあります。周囲からは「この提案内容で本当にバイヤー招致や集客なども問題なくできるの?」と指摘されましたが、「やるしかないです!」と答えていました。

当時の様子を語る紫冨田さん

ー不安要素や懸念点に関しては、早い段階から率直に共有していただいていて、ありがたいなと思っていました。

紫冨田)QBの様子を見て、力を合わせて考えればなんとかなるかなと。
私自身、区の人間としてプロポーザルの運営を何回か実施しているのですが、QBはプレゼンの時から、これまでに出会った事業者の方々とは少し違う気もしていたので。

ー“違う”とは?

紫冨田)もちろん、プロポーザルを受託するために、プレゼンの場に来ていたと思います。でも、緊張というより、すごく楽しそうだったなあと。

柳澤)それは私も同じです。プレゼン時の印象と一緒に働いてみての印象は重なる部分も多いですね。
QBのメンバーは、活きいきと楽しそうに仕事をしているなと感じます。区役所もそんな職員で溢れてたらいいなあと思ったりもしますが…。

ー楽しそうと言っていただけるのは嬉しいです!

紫冨田)仕様書を用意している区役所側が「お願いします!この企画をやってください!」という感じではなく、QB側から「この企画で、ぜひやりたいです!」という熱を感じました。区役所の要望に言われた通りやるだけではない、主体性がよかったです。

佐藤)私はプロポーザル実施後から産業フェアに関わり始めたので、プレゼン時のことは知りません。ですが、こちらがお願いしたことを淡々とやるのでなく「こうやったらもっと面白くなりそう!」と色々と提案してくれている主体性は、一緒に仕事をする中でも感じたことです。
すでにある型の転用ではなく、台東区の事情をよく知ったうえで「台東区であればこんなことができそう」を提案してくれる人たちだと思いました。

紫冨田)周りの人たちからは「今回の産業フェアは新しい委託事業者と進めているみたいだけど、実際どう?」とよく聞かれましたが、「全然問題ないですよ!」と答えていました(笑)。
QBと仕事を進めるうえで、やりにくさや不安はなかったです。投げたボールに対するレスポンスも早いですし、心強かったなと感じます。

<記事の内容は、中編に続きます。>

プロジェクトチーム

CLIENT
台東区
PRODUCER
セキグチ
CREATIVE DIRECTOR
山田 裕一
PROJECT MANAGER
松井 稜弥
ART DIRECTOR
斉藤 静夏
DIRECTOR
加藤 綾菜
DESIGNER
田口 亜希子
EDITOR
鈴木 由実子 山下 皓平
WORKSHOP DESIGNER
ササキ マナミ
EXHIBITION DIRECTOR
シバタ ロマン
PR DIRECTOR
柳岡 紗枝子
BOOKING DIRECTOR
本木 翔子
COORDINATOR
高橋 初芽 石黒 秀祐
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